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Channel: うたかたの思い
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食のための民具展

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東温市歴史民俗資料館で展示中です。どこかの商家から
まとめて寄付されたものでしょう。種類も、数も多いので
紹介することにしました。


懐かしいものばかりが集合しました。揃って集めるのは
困難なものばかりです。

 

本膳からはじめます

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この展示会のメインは本膳の陳列になりましょう。
道具が散らばって行方不明のものが多い中で、よくそろっています。

本膳とは冠婚葬祭にかかわる会食で利用される膳のことを言います。
家の格によって膳の数はマチマチですが、本膳ともなると3から5の膳が並びます。
はじめに出る膳を本膳と言います。

手前にあるのが角樽。酒の容器ですが普通の角樽は白木。
めでたい席には漆をかけて樽を使いました、一升樽です。

足の形が違うのに気づかれましたか。
蝶あし、ネコ足、銀杏足などがあります。
本膳より少し低い四足膳のことです。

この席では、左の三膳が主賓用にしつらえています。
皿に料理や菓子んどを並べます。

現代の感覚で、復元した祝い膳の献立はこうなります。

先付御祝肴】 紅白なます 床節旨煮子持昆布 
        衣かつぎ雲丹焼
        春子鯛手毬寿司 
        焼栗(揚芽くわい)
        車海老芝煮 花蓮根
【御吸物】 蛤潮仕立 紅白色紙大根人参、粒椎茸、
      芽蕪、木の芽、金箔
【御祝灯籠造里盛り】 まぐろ、天然鯛、白烏賊、平貝、赤貝、祝い妻、山葵
【家喜物】 子鯛塩焼 菊花大根(はじかみ)酢立
【多喜物】 海老芋 昆布巻 壬生菜 柚子
【寿の物】 ずわい蟹奉書巻
       針菊、正姜、土佐酢
【御食事】 赤飯 胡麻塩
【香の物】 三種盛り
【御留椀】 赤出汁 結び三つ葉
【水菓子】 フルーツ盛り


  

羽釜はいろいろな」サイズがありました

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普通の家庭で使ったのは一升炊き。商家など使用人の多い
所では五升炊きを使ったようです。

  

蒸籠、豆腐箱、もろぶた

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懐かしいものばかりが集合しました。揃って集めるのは
困難なものばかりです。

蒸籠は蒸し物に、自家用に作った豆腐をいれる箱、
もろぶたは、ついたばかりの餅を並べて乾燥、保存するために
使いました。

 

箱膳からちゃぶ台へ

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一人用です。食事が終わると、茶か湯で食器をゆすぎ
そのまま箱の中にしまいました。洗うのは月に一度くらい
でした。主人と使用人には身分の差が、あったので
同じ食卓を使う訳にはいかなかったのです。

ところがこの時期、画期的な起こります。
ちゃぶ台の普及です。
ちゃぶ台は飯台の一種で、中国の卓袱台、西洋のテーブルから
ヒントを得て家族が畳に座って使えるようにしました。
家族が同じ食卓で食事するようになったのは、身分の差がなくなり
生活様式が大きく変化しました。


  

弁当箱の変遷

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弁当行李(ごうり)、薄くしたヒノキ、スギなどを曲物にした
わっぱ。昭和に入ってからアルミニューム制が市販されましたが
耐久性がないので、表面を皮膜加工したアルマイトの弁当箱は
人を集めました。

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